【小泉一真.net】とは

職員・組織の意識改革を目指して、実名を明かし、情報公開請求とブログで戦ってきた、長野県庁元小役人・小泉一真(こいずみかずま)。平成23年5月16日、長野県庁「卒業」。民間人の彼に、何ができるか-「俺の体を斬ってみろ。シナノ・オレンジの血が流れてる」


*外部サイトからのリンク、コメント、論評等は、管理者の許可を必要としませんので、ご自由に。でも、事後に教えていただけると、嬉しく存じます。

新ホームページ作りました。

政治活動のための、新しいホームページを作りました。


今後はこちら↑のサイトを運用していきます、アクセスよろしくお願いします。

( http://ameblo.jp/kazumakoizumi/ は、機能上の理由で、更新を停止します。アクセスいただいた方、すみません)


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2011年5月2日月曜日

業者任せで分からない-観光部のすてきな開き直り・その後

今日現在、当ブログの「人気記事ベスト5」にも入っている、この記事。
「業者任せで分からない-観光部のすてきな開き直り」
http://naganokencho.blogspot.com/2011/02/blog-post_04.html

「信州・フレッシュ目安箱」への質問に回答がありまして。
http://www.pref.nagano.jp/soumu/koho/meyasu/shosai/koukai/2011/02/2010000259.htm

まあ、回答内容なんか、どーでもいー。県の金で調査しておきながら、その結果の意味するところが分からないとはどういうことだという小職の疑問に、まともに反論できるわけがない。
だけどねー。小職のいちばんの疑問は、これだったんだけどね。

---------------------------------
問3. 電話でオクハラ氏は、自ら名乗られる前に私に誰何し、また電話の最後に「ありがとうございました」と私が申し上げたのに対して、何らの答礼も下さいませんでした。貴部の推進するホスピタリティと、オクハラ氏の接遇態度との関係を、説明願います。
---------------------------------

長野県観光部は、ホスピタリティを推進していることになっている。今回の回答でも、「『もう1ヶ所』訪れ、『もう1泊』してもらい、もう『1コイン』使ってもらえるよう」と、力説している。
でもねえ。そう力むのは、結局ポーズだけで本気じゃないんだと、つくづく分かった。回答みてよ。いきなり、「問1aについて」、だよ。ひじょーに事務的。普通は、「長野県観光行政に関心をお寄せいただき、ありがとうございます」とか何とか書くじゃない。まともな社会人なら。そういう枕コトバ抜きで、ホスピタリティ語られても、虚しいだけ。
部長名で回答すると決まっている「目安箱」なのに、どこにもそう記されていないのもねえ。お客様軽視なんじゃないの。
だいたいね。クレーム処理は、相手方の言い分を十分に引き出すのが、基本中の基本。小職から、なーんの聴取も行わずに、すませている。お詫びのコトバもなし。

---------------------------------
職員の接遇・電話の応対等については、県民の皆様におもてなしの心を持って気持ちよく接するよう、従来から研修会を通じて鋭意、注意喚起と指導を行っているところですが、引き続き徹底に努めてまいります。
---------------------------------

こーゆー答え方で、ああ、信州っていい人ばかりだから、是非行きたいと思う人はいない。
結局ね。本庁ってそうなんだけど、現場意識がない。自分が観光の最前線に立っていて、何が何でもお客様を増やし、満足して帰っていただき、また来ていただくんだという意識がない。だからこんな応対で平気でいられる。それによって観光客が減ったって、自分の給料が減るわけじゃないからね。そうとしか考えられないんだけど。

まともな職員はいないのかと読者に思われるのも、小職は心外。こんな事例もあるんです。
http://www.pref.nagano.jp/soumu/koho/meyasu/shosai/koukai/2011/01/2010000247.htm

まーやってしまったことは、しょーがない。問題は事後のフォロー。長野県庁の職員であるなら、少なくともこの程度の詫び言が言えるようであってほしいね。

蛇足だけど、小職の質問中、担当者オクハラ氏の名前が、目安箱では伏せ字になっている。勝手に検閲して、小職の表現の自由を侵害したね。これは、小職に、情報公開請求してもらいたいということだね。分かりました(笑)。じゃあそのうちに。

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2011年2月5日土曜日

業者任せで分からない 其ノ二-このぐらい 自分でやってよ 観光部

昨日の続き。
http://naganokencho.blogspot.com/2011/02/blog-post_04.html

平成20年度「観光旅行者流動調査業務報告書」の、第5章「旅行商品造成部門から見た長野県について」なんだけど。

観光企画課課長補佐に電話で話を聞くまでは、小職、この章だけは、長野県が直接調査したんだろうなあと、思っていた。
というのはさ、旅行業者1社にインタビューして、それをそのまんま、書いただけのものなんだよ。文量は、たかだか2ページ。
http://www.pref.nagano.jp/kanko/kankoki/ryudo/ryudo.pdf

しかも、2ページ目は、1ページ目の箇条書きを、地の文に書き直しただけで、内容は殆どが重複している。実質1ページの調査。これだけ。





調査の趣旨といい、規模といい、こんなもん、委託に出してやるような調査なんだろうか。観光部が自ら、インタビュー先のJTB 中部メディア販売部に出向いて、頭を下げて教えを乞い、直接聴取すべき。そうじゃないから、生きた調査にならない。意味が分からなくても、放置してある。「長野県内施設の旅行商品造成側から見た長野県来訪者の動向やトレンドなどを把握する」という目的が、達成できていない。
委託された業者だって、観光のツボが分かってないから、この程度のインタビューしかできない。

そーもそも。旅行業者の意見を聴いてマーケティングするなんてのは、観光部の日常業務と思っていたぞ。日々の意見聴取が出来ていれば、それをまとめるだけで、これより立派で意味のある報告書ができるはずだとも。

1千万歩譲って、旅行事業者の意見聴取を、丸投げにするにしても。こんな、実質1ページの調査じゃ、完了検査不合格でしょ。「北陸の食って、具体的に何か、ちゃんと聞いて来い」、「『今まで知らなかった観光素材』って、それがどんなものか聞いて来なきゃ意味がないだろ」と、そのぐらいの指示出すべきでしょ。じゃなきゃ、公金を支出する意味なし。監査請求したろか。

机の上で、紙だけ作ればいいと思っていると、魂のこもった行政にならない。その事例が、また一つ明らかになってしまったよ。とほほ。
 
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2011年2月4日金曜日

業者任せで分からない-観光部のすてきな開き直り

「よく毎回書くネタあるな」

そう思うでしょ。小職も(笑)。まーどーしてこーも、県庁の方々って、小職のブログネタの提供に、協力的なのか。ちょっと 電話したら、即ネタ。しかも観光。
観光ネタは前から人気あるんだよね。
 http://naganokencho.blogspot.com/search/label/観光

というわけで、下にあるように、「信州・フレッシュ目安箱」に質問を投げる。
御免ね、観光部。貴部には期待しているし、これも長野県職員のホスピタリティ向上のため。県民のホスピタリティ向上って、貴部推進の施策だよね。協力してるわけだから、許して。


--------------------------------------------------------------------
観光旅行者流動調査業務報告書」調査内容不明の件について

観光部長 様

本日平成23年2月4日、貴職配下のオクハラ氏あてに電話した件について、確認したく、 回答願います。

平成20年度「観光旅行者流動調査業務報告書」第5章「旅行商品造成部門から見た長野県について」に、次のような記述があります。

--------------------------------------------------------------------
⑤長野県のツアー造成を進めて行くにあたっての課題・問題点について
・「食」にインパクトがないため、「食」のインパクトがある北陸に比べ、安価な商品 しか売れない
--------------------------------------------------------------------

この、インパクトがある北陸の「食」とは具体的に何を指すかと、オクハラ氏に尋ねた ところ、調査委託した業者がそう書いたのであって、報告書に書いてないことは分からないとのことでした。

「では、長野県の見解を示してください」

と問いましたが、やはり分からないとのことでした。

「公金を投入した調査なのに、それで長野県の説明責任が果たせるのですか」

と問うたところ、言っている意味が分からないとのことでした。
オクハラ氏の個人的な意見は聞かせていただきましたが、ご自分でも「それを聞いてど うするのですか、意味がない」との仰せでしたので、意味がないのだと思います。結局 、長野県の見解は示していただいていません。
課長、または部長の見解を求めようとしましたが、不在とのことでした。

問1a. 長野県自身がまとめた直近の報告書について、長野県が、この程度の見解も示せないということがあるのでしょうか。

問1b. 「公金を投入した調査なのに、それで長野県の説明責任が果たせるのですか」という私の質問を、やはり貴職も理解できないでしょうか。

問1c. 調査は、長野県の観光施策に資する趣旨と理解していましたが、担当者が内容を理解する必要を感じないまま放置してあるということは、そうではないのだと思います 。この調査を、公金を投入して実施した趣旨は、何でしょうか。

問2. 調査に要した金額を教えてください。また、情報公開請求も検討したいので、仕様等、関係する一連の文書の書名を教示してください。

問3. 電話でオクハラ氏は、自ら名乗られる前に私に誰何し、また電話の最後に「ありがとうございました」と私が申し上げたのに対して、何らの答礼も下さいませんでした 。貴部の推進するホスピタリティと、オクハラ氏の接遇態度との関係を、説明願います 。
--------------------------------------------------------------------

長野県になくて、北陸にあり、インパクトのある食。ったら、富山湾で水揚げされた魚でしょー、フツー。観光部が、なんでそんな程度のこと答えられない。小職、その答を確認した後で、「で、何か対策を打ってますか」と聞きたかったんだけど。もーどーでもよくなった。分かってないなら、有効な対策しているはずがない。

長野県庁の名誉のために言っておくけど、こーゆーどーしょーもねー接遇の職員ばかりじゃない。でも、長野県以外の役所で、これほどどーしょーもねー応対には、まだあったことがないけどね。「理解できない」を、4回連発してらっしゃいました。

今日は野生鳥獣対策室にも電話したんだが、文句のない応対ぶり。
小職の「ホームページ拝見したんですが」に対し、即、「ありがとうございます」と返す。まあ、民間なら当たり前なんだろうけどさ。突っ込んだ質問にも、よく答えてくれたし、答えられない質問には、なぜ答えられないのかを、きちんと説明してくれた。観光企画課の直後の電話だから、考えちゃったよ。どーしてこーも違うのかと。

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2011年1月15日土曜日

提案は葬るためにある-その五・どこまで続くぬかるみぞ

前回までのあらすじ)-------------------------------------
長野県内FC(フィルム・コミッション)から、県施設のロケ撮影への協力を訴えられた小職。関係者間の調整に奔走。本庁管財課担当者から、OKの内示を得た。
しかし、政策調整の窓口としてアテにしていた産業振興課(観光担当)の反応が、イマイチ。知事への直接提案の結果、窓口は、産業振興課観光係と決まったが、事業が実施されない...
------------------------------------------------------------
http://naganokencho.blogspot.com/2010/09/fc.html
http://naganokencho.blogspot.com/2010/10/blog-post_13.html
http://naganokencho.blogspot.com/2010/12/blog-post_29.html
http://naganokencho.blogspot.com/2011/01/blog-post_04.html

平成16年1月20日、上田・松本・諏訪・長野の各FCに参集いただき、県施設の撮影協力事業について説明する小職の計画は、「このような事業が整いつつあります」程度の説明しかできずに終わった。折角お集まりいただいた各FCには、本当に申し訳ない。

平成16年3月19日、知事の田中康夫氏と、経営戦略局長から、通知があった。





経営戦略局長通知では、以下のように述べられている。
「原則として、撮影を許可することとして取り扱うこととしました。手続きは「撮影許可」とし、個別に許可を判断することといたします。」
「...件施設の利用については、各財産管理者(教育委員会、企業局等含む)あてに撮影協力について総務部、商工部が連携し、通知により協力を依頼します。また、市町村担当者とも連携していきます。なお、経費については、同協会予算により対応してまいります。」

...小職としては、概ね納得できる内容ではある。ただ、時間がかかりすぎ。新規に条例を作れとか、予算をつけろというハナシではない。財産関係の法規の、運用でできることなのに。
「経費については、同協会予算により対応」というのも、なんだかねえ。同協会とは、長野県観光協会のことなのだけど。協会の予算で対応しろなんてハナシ、観光協会の当の担当者であった小職は、全く聞かされていない。そもそも、県の事業を、外郭団体の予算で実施するというのは、法令上クリアできるのか?
まー、人件費だけでできる事業だから、いいけどさ。この期に及んで、まだこの程度の完成度なのか。もうすぐ、平成16年度だという、この時期に。

3月25日、小職は提案者として、知事から表彰を受けた。小職が欲しいのは、そんなものではなかったのだが。

(まだまだ続くっ)

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2011年1月9日日曜日

県庁内にある水平の壁-仕分け対象事業について公文書開示請求

1月16日に実施される事業仕分けの対象の一つとして、「長野県デジタルアーカイブ推進事業」がある。

事業仕分け
http://www.pref.nagano.jp/soumu/gyoukaku/shiwake/shiwaketop.htm

長野県デジタルアーカイブ推進事業
http://digikura.pref.nagano.lg.jp/

この事業については、思うところがあったので、関係する全ての情報開示を求めたところ、一部を除き公開決定があった。7日、閲覧してきた。

んー、なんか、阿部知事の言う「長野県庁内の壁」を感じる結果だったなあ。この場合、縦割りでなく、「横割り」の壁。部署間の壁でなく、県庁組織のピラミッドの各ステージの間にある、水平方向の壁。

デジタルアーカイブを推進する構想が持ち上がった平成18年当時、長野県職員イントラ会議室(JSN)で、情報政策課が、職員一般に対して意見を求めたことがあった。政策形成の議論にJSNを使おうというのは、もともと想定された使い方ではあるのだが、金輪際なかったことなので、記憶している。

小職は、長野県の作成した行政情報のドキュメントこそ、アーカイブとして保存するべきだと主張した。また、民間にすでにある同種の事業-八十二文化財団のような-と競合すべきでないとも論陣を張った。

結局、議論は期待したほどに深まることはなかった。何をアーカイブの対象とするべきかという、入り口論についての意見を募りながら、一方では既に情報政策課には増員が配置され、庁内にワーキンググループを立ち上げていたからだ。増員が配置されるという、事業の既定路線が敷かれているのに、何をアーカイブの対象とするか未定とは、どういうことだ? 同課の意見を求める意図が分からず、議論は迷走した。
同課は、WGの途中経過を報せると言いながら、そうすることもなかった。イントラ電子会議室の議論も、尻すぼみになった。

今回、公文書を閲覧して、その理由が、ようやくわかった。

デジタルアーカイブの推進は、トップダウンの指示によるものであったのだが、そのトップのビジョンが明確に伝わっていなかったのが、迷走の原因らしい。SBC(信越放送)が、当時の腰原副知事に企画を持込み、やる気になった副知事が、情報政策課にその推進を指示した。ところが、情報政策課は、副知事の意図を図りかねたようだ。

エライ人に、「あのー、どういう方向性で行けばいいのでしょうか」と、訊き直すことも憚られるし、変な方向に進めて後で怒られるのも恐い。かと言って、何もしないわけにはいかない。WGでも立ち上げておけ-そういうことだったのだろうと、小職は解釈した。

稟議書「『長野県デジタルアーカイブ』について」は、18年11月21日に決裁され、WG立上げにGoサインが出ている。
だが、あーでもねーこーでもねーと議論をこね回すばかりで、会議は踊るされど進まず、の状態に。WGを6回ほど重ねると、会議の目指すところが分からなくなった等の意見が、公然と噴出するようになる。副知事も、推進を指示したのに、進展が見られないことに業を煮やしたか、5月17日、情報政策課に、レクチャーを求めている。

Wonder沖縄」を目指し、それを超えるもの
長期的に(20年から50年)に取り組む観光に使えるもの
但し、あまりカネはかけるな

という趣旨の副知事の指示が出て、やっと議論は転がり出す。
まー意地悪な言い方をすれば、腰原副知事が待ちくたびれて、次の具体的な指示を出すまで、半年もの間、時間を稼いでいたということ。気軽に、副知事の時間が空いているときを捕まえ、自分から相談することもできなかったのだ。エラい人と話すのが、恐れ多くて。

村井前知事と話す機会があったが、こんなことを言っていたことを思い出した。

「自分がレクチャーを聴くときは、課長が説明して、担当者が後に控えている。質問して、課長が答えられないと、担当者がメモを書いて、課長がそれを読む。直接担当が答えればいいではないか」

そのとおりだと思う。まー村井氏も、そう思うなら、職員にそういうメッセージを、広く流すべきであったとは思うけど。
ことほど左様に、知事や副知事と話すことは、恐縮に耐えないという風潮が、長野県庁には、ある。ばかばかしー。特別職に敬意を払うことは勿論必要だが、こんなのは前時代的。

阿部知事は、暇があるときに、庁舎内をぶらぶらして、末端の職員に声をかければいいのに。それが、横割りの壁を壊すいちばんのクスリになる。

ところで、副知事の意向が示されてからの、デジタルアーカイブ事業の推進状況は、なかなか見事なものと、小職には思えた。それまで経験のない事業を、一から組み立てる苦労のほどが偲ばれる。
長野県庁における審議会の運営は、行政の示す方針の追認に終わる、形式的なものもあると聞く。が、デジタルアーカイブ推進協議会では、意欲的な議論・提案が行われていた。周知や、利用推進のためのイベントも開催されていて、自ら汗をかいている。
で、実際のデジタルアーカイブを観ても、マジメな収蔵ぶり。渋い資料のオンパレードだね。民間で、こういう仕事ができるだろうか...などと、ついつい不遜な考えも、浮かんでしまう。
小職は、「Wonder沖縄」を超えるという副知事の指示は、実現されたと思う。

行政が、デジタルアーカイブに取り組む意義については、次のような考えもある。

「なぜ,国家規模のアーカイブが行われるかというと,それが民主主義や情報公開のベースとなるからである.

欧米では,自国に不利な場合でも,その事象に関連する物を保存したり,データの再検証などを行い,後世に情報を伝えるというスタンスがとられている.しかし,日本は,第2次世界大戦をはじめとして,過去を清算してしまうところがある.ビジネスになるかどうかはまだわからないとしても,そのあり方を見直していくことから,デジタルアーカイブの発展は始まるのかもしれない.」
「通信&メディア研究会会報111号」

長野県がデジタルアーカイブを、今後も継続して推進する意義は、あるのではないか。仕分けを前に、そう考えた。

小泉 かずま
 
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2011年1月4日火曜日

提案は葬るためにある-その四・駄目押しも空回り

前回までのあらすじ)-------------------------------------
長野県内FC(フィルム・コミッション)から、県施設のロケ撮影への協力を訴えられた小職は、関係者間の調整に奔走し、本庁の管財課担当者から、OKの内示を得た。
しかし、県庁サイドの政策調整の窓口としてアテにしていた産業振興課(観光担当)の反応が、イマイチ。知事への直接提案の結果、経営戦略局の担当が付くことになった。
------------------------------------------------------------

平成15年12月26日。小職は、提案担当として当てられたK主任と連絡を取った。K主任は、田中氏の秘書を務めたこともあるという。実は、年が明けると、観光協会に来て、小職の上司となることになる。当時は日替わり人事と言われるほど、異動が頻繁にあった。それはともかく。

K主任によると、産業振興課とは、県施設の撮影協力事業の窓口を、同課内に置くことで、調整がついているとのこと。

で、年が明けて1月8日、新しい上司となったK氏とともに、産業振興課で打ち合わせ。
16.1.8 打ち合わせ記録

当時の観光振興主幹(現観光企画課長)は、明言している。
「窓口は、産業振興課観光係で担当する」と。

小職は、1月20日、県内各フィルムコミッションの担当者に参集いただいて、連絡会議を企画し、メインの議題として、県施設の撮影協力事業を予定していた。
最初に提案書を書いたのが9月。それから季節が変わり、年も明けた。もうカタチにしても、いいでしょ。駄目押しのつもりで、問う小職。

「この事業提案についても、説明したい」
「了解」

と主幹。小職は安心したのだが。

結局、1月20日には、「このような事業が整いつつあります」程度の説明しかできなかったのだ。

(まだ続くっ)

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2010年12月18日土曜日

金箱邸見聞記-長野市松代町にて

まず訂正。金箱邸というのは、武家屋敷ではなく、商家住宅でした。ごめんなさい。

「旧金箱家住宅は、明治時代初期の町屋(商家)として、主屋、土蔵、薬医門等の建物と泉水路や池が一体となって良好な屋敷構えを構成し、明治時代初期の有力商家の暮らし振りを伝える貴重な歴史的建造物である。現在は長野市が所有しており、市では旧樋口家住宅及び旧前島家住宅に続き、地域の貴重な歴史的建造物として保存整備し、松代城下町の観光拠点の一つとして利活用することを目的として、国土交通省まちづくり交付金を援用し、平成23~26 年度に庭園を含む建物の保存整備工事を計画しているところである。」
(長野市・旧金箱家住宅整備活用計画策定業務委託仕様書)


というわけで、12月17日、長野市教育委員会「旧金箱家住宅活用ワークショップ」の初会合に参加。お互いの自己紹介後、早速、現地へ。

スッキリ晴れた日でよかったねー。見えてきました、金箱邸。 

ありゃりゃ、壁がボロボロだよ。 

門の上のかわらは、細かい細工。かっこいい。でも... 


中はこんな現状です... 

池。ちゃんと手入れすれば、きれいになるんだよね(汗) 

嗚呼、このトイレのカバーが懐かしい。 

立派な神棚

蔵のつづらを開けたら、雑誌やら手紙やらが、まだそこに。
(手紙の差出人名は消してあります) 

蔵の内側には、びっしりと鉄格子が張り巡らされている。商家の蔵ゆえとか。 

天井にフォーリーブスのピンナップ発見

屋内で保存されているシャチ瓦。ここでも、瓦にはこだわりが。 

蔵の軸組み

建物の配置図


参考に、武家屋敷の樋口・横田・前島家(順不同)も見せてもらったけど、全然違う。武家は、端正な佇まいで、間取りに秩序が感じられ、かっこいい。金箱邸は、「なんでこんななん?」と思わせる構造が盛りだくさん。背の立たない中2階とか、2畳程度のロフトとか。

感想を出し合った。

「壁に貼られた包装紙とか、そのまま生かせないものか。今あるもので生かせるものは生かし、生活のリアリティを演出しては。気軽に、自由にアクセスできる建物に。子供が遊べるような。格式の武家と、自由なイメージの商家で、キャラ分けをしては」

というようなことを、小職は述べた。

次回以降、どう展開するか。思ったよりも、楽しめそう。何か意見のある読者さんがいたら、参考に聞かせてください。

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2010年12月17日金曜日

長野県は、この事業を仕分けせよ-対象事業募集に提案

2月13日に当ブログで紹介した、「信州型事業仕分けパイロット事業の対象事業の募集」

小職は、次のとおり提案した。

①事業名 広聴事業における県政世論調査(広報課)
②提案理由 県政にフィードバックし難いと思われる設問が、一部に存在し、調査のための調査になっているため。事務事業評価シートにも、「県民からの意見を施策に反映する」ものとしての、達成状況が記載されていない

念頭にあるのは、今までにも当ブログで問題を指摘してきた観光満足度調査

今日は、金箱邸のワークショップ参加のために休暇とったから、午前中はフリーの小職。ブログを更新できて、うれしいっす。

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長野市の観光と文化財保護のワークショップに参加します。

おはようございまーす。

長野市教育委員会主催「旧金箱家住宅活用ワークショップ」初会合が、本日1330時から開催される。メンバーに立候補しておいたところ、参加を認められた。4月まで、活用についてのセッションが続く。

旧金箱家住宅って、何。と思ってググってみても、得られる情報は少ない。松代町に残る武家屋敷商家住宅らしい。「遊学城下町」、「エコール・ド・松代」の観光コピーで知られる松代町。既存の武家屋敷、大本営地下壕跡、池田満寿夫美術館等の観光資源と併せて活用する方策について、話し合うもの(と予想)。痛みが激しいらしいから、保護との兼ね合いもあるか。

1730時まで、みっちりやる予定になってる。ひー。

会合の様子は、またお話します。

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2010年11月5日金曜日

観光満足度75%に引き上げ、の意味

長野県観光振興基本計画では、2012年度までに観光満足度50%達成が、目標。ところが、JRのキャンペーン中は、75%という目標が、設定されているらしい。

長野県観光部に近い筋からの情報によると、75%というのは、県政世論調査とは異なる調査客体による調査を想定してのもの。つまり、いつどこに旅行に行ったかもわからない、無作為抽出の「県内」在住者ではない、ということ。実際に、観光中の者から、サンプルを得るみたい。

なんだー、やればできるじゃん、観光部。それなら、40%とかの数字にはならずに、長野県の観光の実力に近い数値が、出るんじゃないかな。75%なら、概ねクリアできるでしょ、おそらく。

世論調査なんかやめて、この方法で専念して調査すればいいのにねえ。

この件について、また何か判明したら、お知らせします。

【左上の、お遊び世論調査も、よろしく】


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2010年10月28日木曜日

数字が欲しけりゃやってみる?-長野県観光世論調査 改悪案

観光満足度調査としては、本邦唯一(たぶん)、無作為抽出で県内のみに調査客体を求める長野県。ガラパゴス化する指標は、他の自治体が8割9割が当たり前♪の中にあって、40%ちょい越え。
こんな数値を公表すること自体が、他の自治体と競争する県内観光事業者の皆様の足を引っ張っることになりはしないかと、小職は心配。
他の自治体みたいに、観光地/施設ごとに、実際に観光した人のみの満足度調査を行うのが、観光満足度の標準的なやりかた。そーすりゃー、50%の目標もらくらくクリアできて、いいことだらけ、のはずなのだけど。

まー県庁としては、改める発想はないと思う。2012年度に長野県観光振興基本計画は、計画最終年度を迎える。2013年度からは、新たな基本計画になるから、調査手法を抜本的に見直すとしたら、そのときになるのかなー。

とゆーわけで、基本的には今のやり方を大きく変えないで、60~70%の数字を叩き出すアイディアだけど。

1 参考資料をつける:
「観光地の魅力向上に向けた評価手法調査事業報告書」(平成22年3月観光庁)の中の、長野県関連の指標を抜粋。参考資料として、回答者に提示。

白馬91.1%
野沢温泉96.9%
飯山93.6%

長野県の調査は、一般的な満足度を尋ねるイメージ調査だけれど、これらの満足度の数値に接すれば、長野県観光のイメージがグンとアップすること疑いなし。
まー観光部が正直なら、【ちょうど22年度に観光庁が調査した資料があったんで、これらを参考に供しました】とか何とか、調査報告書に記載するべきだろうけど。でも、書かなきゃ、そんなカラクリ分からないし、問題にはならないでしょ、多分。

2 前フリをつける:
「あなたが、訪れたことのある長野県の観光地/施設で、印象に残っているところは、どこですか」

この設問は、本題の観光満足度の設問の前に、長野県の観光地/施設について、具体的に想起させるための前フリ。長野県観光一般について尋ねるから、満足度が低めに出てしまうのなら、具体的な個別のケースについて、聴いてあげればいい。
ただし、選択肢じゃなくて、記述式にせざるを得ないから、集計にはコストが余計にかかる。
でも、この問は囮。集計しても、あまり意味がないから、何なら集計しなくてもイイ。調査報告書から、除外してもイイ。

3 設問を変える:
【あなたは、県内の観光サービスについて、どの程度満足していますか...】

これが、現行の設問。これを、こう変える。

【あなたの印象に残っている県内の観光地/観光施設で受けた観光サービスについて、どの程度満足しましたか...】

理由は、2といっしょ。どお? こっちの方が、数字出そうでしょ?

4 選択肢を増やす:
現行調査では、選択肢は次の5本。

非常に満足 やや満足
やや不満  非常に不満
どちらでもない 

これを、次の通り、7本に増やす。
大変満足 満足 やや満足
やや不満 不満 大変不満
どちらでもない

選択の幅が増えるので、「どちらでもない」を食って、「満足」系の回答のトータルが、増えると期待できる。
まーこれはさがすがに、調査報告書に載せないわけには、いかないね。でも、なぜこの7本かといえば。あるよ、ちゃんと理由が。
「観光地の魅力向上に向けた評価手法調査事業報告書」の選択肢に、合わせたと説明すればいい。
そもそも観光庁のこの調査は、調査手法の標準化を打ち立てるというのも、その目的になっている。今後、この調査の影響が、各自治体の観光満足度調査に波及すると予想されるので、本県も選択肢の建て方を合わせました。...もっともらしいでしょ(笑)

でも、1から4まで全部実施すると、数字が上がり過ぎちゃう恐れがあるんで、まず半分程度やって、様子を見るのがよいかも。まー60~70%なら、DCの影響だね、良かったねで、済ませられる水準じゃないかな。その程度におさえないと。

ところで、観光部の方々。プライドある貴職らなら、こんな姑息なこと、やりませんよね(笑)小職も、ネタとして語ってるんで。マジメに検討しないでくださいな。


というわけで、観光満足度調査に関する問題は、ひとまず終わり。
まとめて、職員専用電子会議室に、公表する予定。直接的なリアクションは、ないと思うけどね。

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2010年10月26日火曜日

もう一つの世論誘導-長野県観光世論調査

今年の観光満足度調査で、2%の微増を勝ち取った長野県観光部。しかしそれは、満足度に関する設問の前に、観光施策をアピールし、その認知度を上げる問いを配した効果ではなかったか。というのが、前回までのあらすじ。

実は、設問をちょっといじることで、満足度を上げることに成功した前歴が、観光部にはある。ここで、も一度、小職お手製スペシャルグラフ。


平成15年度までと、19年度以降では、明らかに回答分布の傾向が異なっている。13年度から15年度の間は、「やや満足」と「非常に満足」合わせて、なんと14から15%台。長野県の観光って、そんなにダメなのかと、クビを傾げてしまう。

この前後で何が違うかというと。選択肢が、違っているのだ。

平成15年度まで:非常に満足、やや満足、『普通』、やや不満、非常に不満

平成19年度から:非常に満足、やや満足、『どちらでもない』、やや不満、非常に不満

「普通」と「どちらでもない」。

長野県観光の一般的なイメージの回答としては、「普通」って、答えられるなら、答えたくなるよねえ。それがいちばん、無難な答えだから。

でも、「どちらでもない」の「どちらでも」っていうのは、満足と不満足。そのどちらでもないと言われると、うーん、それって何のことだろう。何となく、どちらかにきめなくちゃいけないような。どちらかといえば、不満足、ではないよな、決して。じゃあ、「やや満足」にしておくか。

かくして、「やや満足」が、最多の回答となったんじゃないかと、小職は想像する。よく見ると、「普通」のパイを、「やや満足」が食った形になっているのが、グラフを見ると分かる。

まーこれは、「どちらでもない」に改めた判断が、正しいよね。「普通」なんて選択肢、あまりに芸がないもの。

だけど、それによって、「非常に不満」との回答が、激増してしまったのは、どういうわけなんだろ。平成22年度でいうと、「満足」が合わせて44.2%あるってことよりも、「非常に不満」が18.6%もあることのほうが、目立つし重大。
まー、無作為抽出の「こんなもんじゃないか」調査だから、どーでもいーっちゃ、いーんですが。

そうは言っても。指標として無意味で、施策に反映させることもできない、没戦略的な調査であるとしても。今まで、これでやってきたし、目標の50%も、同じ方法で測定しなければ、という説もあるかもね。
他の自治体や観光庁のように、観光地/施設ごとに、実際の観光客を直接に対象とする調査にすれば、80-90%台がラクラク出るのは、分かりきっているんだけど。それだけに、じゃあ今までの40%とかの調査は何だったんだ、と叩かれるのが恐いのかも。...お役人様の考えそうなこと。

今後も、この方法を堅持して、たかだか40%台前半の観光満足度で推移するしかないのか。それも、余りに恥ずかしい。他の自治体が、8割9割が当たり前の数値を公表している中で。長野県の観光にとって、マイナスでしょー。

するってーと、基本は今のままで、60-70%程度の結果が出るような工夫があれば、いいのかなあ。なんか、DCの成果として、75%欲しいらしいし。
そんな小手先のこと、長野県にはやってほしくはないのだけど...ありやすぜ、旦那(笑)
てーわけで、明日は、もっとアコギな世論調査の方法について、書く予定。

※16年度から18年度の間は、観光世論調査は、実施されなかった。当時の知事は、田中康夫氏。彼が、こんな調査なら考え直せと言ったのか。それとも、観光に入れ込んでいたヒトだったから、満足度15%などという結果で激怒させることを恐れて、中断していたのか。どちらも、ありそう(笑)彼が県庁を去ったら、また調査が復活したことからすれば、中断の一因が、彼にあるのは確か。たぶん。

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長野県観光満足度の目標が引き上げられた?

(社)信州・長野県観光協会の両角 良昭専務理事が、商工会議所のインタビューで答えている。

 長野県観光に関するアンケートで、お客様満足度は38・7%(平成21年)でした。これをキャンペーン期間中には、75%にすることを目標にしています。

あらー。長野県観光振興基本計画では、2012年度までに50%が、目標だったのに。無理...じゃないかなあ...。いくらJRのデスティネーション・キャンペーンと言ったって。前倒しして、5割増しじゃん。

それにしても、75%って、長野県観光部がそう言ったのかしらん。それとも、観光協会が独自に目標設定したのかしらん。

今年の観光世論調査は、もう終わったんだけど。 「キャンペーン期間中には、75%に」って、どうやって計測するのだろう。もう一度調査するのかな。

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2010年10月23日土曜日

長野県観光世論調査は、「こんなもんじゃないか」調査

長野県の世論調査によると、平均観光満足度は、平成22年度において、「やや満足」「非常に満足」の合計値が、44.2%と、それまで横ばいだった3年間の水準よりも、やや改善されたものとなっている。っていっても、2%ぐらいのものなんだけど。しかし、この2%分も、統計の嘘である可能性があることを、小職は指摘しておきたい。

平成22年度の観光世論調査は、それまでと異なるところがあった。というのは、最初の2問が、県内の観光施策に関するものであったのだ。

◎「あなたは、平成22年10月から展開される「信州デスティネーションキャンペーン」(信州DC)についてご存知ですか。」

◎「平成21年10月から展開されている「さわやかに もてなそう」県民運動についてご存知ですか。」

この2問は、県内の観光施策認知度を問う趣旨であるけれども、結果として、それらに関する回答者の認知度を上げ、長野県の取組みをアピールする効果がある。
これらのキャンペーンについて、「聞いたことがない」とする回答は、それぞれ70.4%及び64.8%。それが、満足度に関する問いの直前に、100%が、少なくともこれらの施策が存在することを、認識するようになる。これらの設問は、長野県の観光施策の展開について、ポジティブな印象を与えただろう。

そして、観光満足度についての回答にも、ポジティブな影響を与えた可能性を、排除できない。なぜなら、長野県の満足度調査は、実際に特定の観光地を訪れた人たちに、その特定の観光地の満足度を尋ねる種類のものでは、ないからだ(長野県以外の全ての観光満足度調査は、そのように企画されているのだが)。長野県の調査は、無作為抽出調査であり、また長野県全般に関する満足度を問うものであり、抽象性が高い。つまり、実体験に基づかない、イメージ調査なのだ。

もっと言えば、「まあ、こんなもんじゃないか」という、空想による平均値を求める調査であるとも言える。
回答者は、いくら特定の観光地で、素晴らしい観光体験を持ち、高い満足度を覚えたとしても、「長野県全体では、こんなもんじゃないか」と割り引いて答えなければならない。そして「こんなもんじゃないか」による回答分布は、無作為抽出がうまく機能すればするほど、何度やっても、一定値に収斂するだろう。

実際、平成13年度から15年度と、平成19年度から21年度までの間、「やや満足」と「非常に満足」を合わせた数値は、それぞれ見事に同水準をキープしている。(16-18年度の数値がないこと、また15年度以前と19年度以降の回答分布に明らかな違いがある点については、また後ほど書く)
この間、善光寺ご開帳や、諏訪御柱祭という一大イベントがあったのにも関わらず。抽象的なイメージというのは、これほど動かし難いものなのであるらしい。


しかし、回答の直前に、観光に関する情報をインプットすれば、アウトプットが変わってくる可能性がある。


それでも、設問内容と順番を操作したとしても、効果があるのは、せいぜい2%程度であることが、今回分かってしまった。
この2%は、御柱祭の効果であるとする解釈もあるかもしれないが、小職は懐疑的である。というのは、前年度はご開帳だったが、前前年度とそれほど変わらな水準に留まっているからだ。
長野県が目標とする50%を達成するには、なお5.8%も上げなくてはならない。

観光世論調査が、抽象的で、イメージを問う、「こんなもんじゃないか」調査である限り、満足度の回答分布は現状水準に留まり続け、目標達成のために取りうる手段は、限られている。イメージ調査である限り、観光サービスを向上させても、回答への反映は、限定的だろう。世論誘導、即ち観光プロモーションを充実させるしかない。それはもうやっているし、これ以上は困難だろう。ゴールデンタイムに、CMでも打つなら別だが、観光満足度の設問の前に、県の観光施策についての認知度を上げる設問を、さりげなく入れておく、というのが、せいぜいではないか。

続く



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2010年10月22日金曜日

長野県観光部は世論誘導に成功するか

前回までの粗筋 :24年までに、観光満足度50%達成を目標に掲げる長野県観光部。しかし、無作為抽出・県民のみ対象の調査は、この種の調査としては、他に類を見ない異質な世論調査であった。他の自治体の満足度は、80%~90%台がフツー。このまま独自路線を進むのか、長野県?】

いきなりで観光部の皆さんには悪いけど、今の調査手法で、観光満足度50%達成は無理だし、達成しても意味がない。達成できないと、小職が言うのは、何故。

長野県観光に関する世論調査について、平均満足度の推移を、次の図で示す。この図は、長野県のサイトにもないから。著作権は、小職にあるので、引用するときは、ちゃんと原著作者表示お願いします。もとデータは、長野県県政世論調査

平成22年度の観光満足度は、「やや満足」「非常に満足」合わせて44.2%。その前3年が横ばいだったのに比べて、やや微増となっている。観光部は、ちょっと喜んだかも。
しかし、これも、実は「統計上の嘘」である可能性がある。というのは、巧みな設問の設定により、回答が誘導された疑いを、小職は抱いているから。まー、観光部がそこまで意図したかどうかは、証拠がないけどね。

平成22年度の観光世論調査は、それまでと異なるところがあった。というのは....。

出勤時間となりました~♪ 本日、これまで。
 
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2010年10月20日水曜日

【観光満足度】50%未満? なんで長野県だけ?

昨日の続き。長野県の「観光サービス満足度50%達成」という遠大な目標は、『「観光立県長野」再興計画[2008~2012]』で、示されたもの。


『第2章 長野県観光の将来像』にある。


ね。平成24年までに50%以上と、あるでしょ。で、備考欄に(県政世論調査)とあるでしょ。

ところが、この世論調査というのが、観光満足度調査としては、かなり異質。
「調査の設計」には、こうある。

(1) 調査地域       長野県全域
(2) 調査対象者     長野県内在住の満20歳以上の者
(3) 調査対象者数   2,000人
(4) 抽出方法       層化3段無作為抽出法

(1)は、特定の観光地・観光施設についての調査ではないということ。長野県全般の印象なんですな。答えるのが、難しそうだと、思いません? こないだ行った、温泉の印象なら分かるけど、長野県全般て...。そんなの、誰も、確信をもって答えられないんじゃない?
しかも、それは、(2)県内在住者の印象。ターゲットとすべき、都市部のヒトのそれではないんです。要するに、「あんたのお袋さんて、美人?」と聞くようなもん。あまりにも近すぎて、真価が分からない。「隣の奥さん、どう思う?」なら、答えようもある。
その上、(3)「たったの」2000人。
(4)無作為抽出で、さらに顔が見えない調査に。

じゃー一例として、隣の新潟県の調査を見てみましょ。

2009年新潟県観光地満足度調査秋季調査(速報値)

・調査対象施設  169施設(28地域)
・調査実施施設  135施設(27地域)
・調査票回収施設 118施設(27地域)
・アンケート票配布枚数 25,100枚
・アンケート票回収数  5,029枚(回収率20.0%)

この100を越える地点から、回答を採取しているあたりからして、もーぜんぜん、違うでしょ。回答数も、長野県の2.5倍。しかも、秋だけでね。この数字の差は、当然、調査の品質にも、反映してくる。

新潟県は、「満足度8割以上」と、言っているけど、そんなのあまり重要視していない。調査を分析し、「一度来た観光客が実際にリピーターとなるには「大変満足」という観光客をどれくらい得られるかが非常に重要になる」と、結論付けている。
長野県は、どのような分析・考察があって、50という数値を目標にしたのだろう。なぜ50で、50を取ればどうなるというビジョンがあるのかしらん。

長野県のような、茫洋漠然抽象の質問に対しては、回答者は上手に答えられない。点は低めになる。
新潟県のように、個別詳細具象の質問に対しては、生き生きとした回答が得られる。

率直に言って、長野県の調査は、あまり意味がない上に、他の自治体や観光庁の目指している調査-キメが細かく、分析に耐え、施策にフィードバックできるもの-とも違っている。
長野県だけが、違うモノサシを使って、測定しているようなものなのだ。だから、観光庁の調査では90%、長野県の調査では50%未満という、比較のしようがない数値が出てきてしまう。50未満なんて数字、長野県だけなんですよ、本とに。試しに検索してみて。
要するに、ベンチマークとして機能していない。

その上、例えば、「案内標識や案内所、駐車場の整備」が不足しているとの調査結果があるが、長野県内のどこのことを指しているのかは、この調査では分からない。まさか、長野県全土で、それらの施設を充実させる施策をとるわけにはいかないだろう。つまり、施策に反映させようがない調査なのだ。

たまたま、今回の世論調査では、前回よりもよい数字が出たみたいだけど。
個々の観光地・観光施設の印象というよりは、デスティネーション・キャンペーンとか、観光部の一生懸命な取組み(『ザガットサーベイ長野県版』出版とか)を見た回答者に、そのようなバイアスがかかっていると見るほうが、自然なように、小職には思えるんだけど。

 
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2010年10月19日火曜日

意外に強い?長野県の観光-やはり県の調査手法に問題か

長野県の観光満足度調査について、改善の余地があると指摘してきた小職ですが。

「そーいえば、観光庁が、調査するってハナシがあったよなあ」

と思い出し、調べたところ。ありましたよ。

「観光地の魅力向上に向けた評価手法調査事業報告書」(平成22年3月光庁 観光地域振興部 観光地域振興課)

調査対象とした、全国50地域のうち、長野県内からは3地域。軽井沢や上高地、昼神温泉、善光寺を、あえて外した(のかな?)センスが、渋い。

山岳高原系 白馬
大満足33.3% 満足51.1% やや満足6.7% 計91.1%

温泉系 野沢
大満足42.1% 満足46.9% やや満足7.9% 計96.9%

農山漁村地域 飯山 
大満足20.0% 満足52.9% やや満足20.7% 計93.6%

どうです。全部、90%以上。その他のベンチマークを見ても、決して恥ずかしくない。
長野県が目標とする、満足度50%という数値と、あまりにかけ離れています。やはり、県内から調査客体を「無作為抽出」という、ちょっと荒っぽい長野県の調査手法に、問題があったということに、なりはしないかなあ。

調査手法を変えれば、満足度の目標は、一気にクリア。長野県の調査に対する、観光事業者の満足度の方をこそ、調査して、目標設定する必要があるんじゃないかなあ。

そりゃまー、他の3地域で満足度0なら、アベレージで50%割るという、論理的な可能性はあるけれどもさ(笑)。

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2010年10月10日日曜日

長野県観光の顧客満足度は最低-「県政世論調査」に思う

(平成21年7月、長野県庁において発表・提案したもの)
  
「長野県の観光に関する顧客満足度は、最低レベル」

これは、観光客として頻繁に来県する、川崎市職員から教示いただいた事実である。小職は、以前県観光協会に派遣されていたことがある。そのときから、観光満足度はあまり芳しくない数字だとは思っていたが、他の観光地と比較してみることをしなかった。ググってみると、大変な惨状にある。

平成20年7月1日の経産省「観光集客地における顧客満足度(CS)の活用に関する調査研究報告書について」では、全国59箇所で調査しているのであるが、こう述べている。

「観光客の9割以上が、満足している現状...大多数の観光客が満足層であることが解った。...このことから、多くの観光客が「満足」を得ることは、当然の状態であり、不満が示されるということは、その観光集客地において、かなり深刻な状況が発生した場合に限定される事が指摘できる」

そもそも、観光地は、観光満足度が高く、楽しめる所だからこそ観光地であるわけで、もともと満足度が高くて当然の調査ではあるわけだ。然るに。
平成21年度県政世論調査によると、「非常に満足」「やや満足」を合わせた観光客の満足度は、もっとも好意的な項目で、46.9%(ホテルの施設・設備)。最低の項目で、38.6%(観光サービス全般の接客態度)。

いやー、でも、よその自治体だって、似たようなもんじゃないのー。と思いつつ探してみたのであるが。本県と同程度に低い満足度が示された調査は、ついに一つも見つからなかった(泣)。
問題を指摘するだけでなく、極力、改善策・代替案を提示する主義の小職であるので、書いてみる。

1. 調査客体について
無作為抽出による長野県内在住の満20歳以上の者2,000人を対象とするのが、本県の世論調査。ところが、各自治体の観光満足度調査では、無作為抽出によるものは、調べた限りでは、見当たらなかった。空港のロビーだとか、宿泊施設、観光施設等の利用者を、調査対象としている。熱心な所だと、調査対象地点を、何ヶ所も設定する所もある。その意味するところは、明白であろう。
実際の消費者から、なるべく現場に近いナマの意見を取るのが狙いに、相違ない。
本県の観光満足度調査は、諸々の世論調査にひっかぶせて、いっしょくたに調査している。だから、調査コストは、安価で済むというメリットはあるだろう。しかし、そもそも「世論調査」に、観光満足度調査を付加することが、適切なのかという問題提起があっても、よいはずだ。世論調査は、県の施策に対する評価、または、県民の意識調査という側面が強い。それらの問題については、最大公約数を期待するものであり、なるほど無作為抽出の調査客体が、有効であろう。
しかし、マーケティング調査をしようとするなら、無作為抽出ではなく、ターゲットから意見を直接汲み取るべきた。調査客体の顔が見える調査でなくてはならない。なぜなら、そうでなくては、調査結果に対応した有効な策が打てないからである。
因みに、今回小職が調べた限りでは、他の世論調査とセットで満足度調査をしている団体は、本県のほかには、存在しない。

「観光立県長野」再興計画[2008~2012]では、観光満足度を、平成24年度までに50%にすることを目標としている。数値目標を掲げるのは素晴らしい。だが、数値を掲げるだけでは、目標はクリアできない。調査だけに終わらず、結果を分析し、対策を打たなければならない。そのためには、調査は、分析に耐える優れたものであることが、必要だ。本県の調査は、よその団体のそれに比べて、やや緻密さを欠く印象も受けた。
例えば、隣の新潟県では、観光条例を制定し、そればかりか「新潟県観光地満足度調査検討委員会」を開催して、「調査手法及び結果の分析、公表手法等の検討を行う」周到さである。本県は、このままでよいのだろうか。

本県は観光資源に恵まれるがゆえに、その上にあぐらをかく観光事業者のホスピタリティに問題があるとの説がある。それは、真実かもしれないし、行政がそう言うのはた易い。だが、観光事業者を「長野県行政」に、ホスピタリティを「施策展開」に置き換えたときに、そうではないと、我々は言えるだろうか。少なくとも観光満足度調査については、我々がそのように主張することは、苦しいと、小職は考える。

2. 調査結果の活用について
上述したように、観光満足度調査は、単に数値目標の指標を得るという以上の役割を果たすべきであり、そうでなければ、その調査の価値は半減する。つまり、分析し、対策を立てる材料となりうるように、調査を企画するべきなのだ。
ちょっと考えただけでも、回答者の性別、年齢、どこから来たか等の属性が分かるような集計とするべきではないかと、思いつく。観光目的、観光地、シーズン別の集計も欲しくなる。満足度を上げるためには、どのような情報が必要なのかという点から、発想しなければならない。
小職が特に感心したのは、「奈良のむらづくり協議会」のケース
特定の観光施設についての意見を、その施設にフィードバックし、施設からの回答は、ネットで公開している。ここまでやれば、なるほど、活きた調査と言えるだろう。各施設のホスピタリティは、着実にアップするだろう。すぐに真似するべきだ。
全県の統計数値を示して、危機感を持て、ホスピタリティを上げろと言っても、観光事業者はピンとこないかもしれない。だが、
「御社の施設のここが使いづらいと、利用客は言ってますよ」
と言えば、分かるはずではないか。

3. 結び
以上で、小職は、本県の観光満足度調査が、一般の世論調査と抱き合わせで実施されているという「特異性」を述べてきた。
観光満足度調査の特殊性を考えると、それ単独で、独自に、緻密な企画に基づいて行うべきだろう。
業者に任せるとすれば、委託料の確保が気になるところだし、もしかすると世論調査に負んぶされて我慢しているのは、案外その辺が理由なのかもしれないと、憶測する。
しかし、金をかけなくても、現地機関のネットワークを活用すれば、工夫次第で、自前で良い調査が、できるのではないだろうか。

-------------------------------------------------------------
これを発表した当時、観光協会の元上司が、電話をくれた。

「お前のいうとおりだと俺は思うが、色々な意見の持ち主がいるから、気をつけた方がよい」

まー小職の出世が遅れているのは、だからだと、気が付いてます。問題に気づいたら、言いたいこと言うほうが、小職にとっては重要なもんで。すんませんっっ。

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