長野県庁に情報公開請求している、長野県庁職員の小職。またちょっとしたネタを見つけたような手ごたえがある。所管する部署の対応を見て、来週あたりに、新たに請求しようと思う。
情報公開請求書の書き方を考えるのも、なかなか楽しい。
慣れているヒトは、コツとゆーかtipsとゆーか、が、自然と身につくのだろうけど、小職はまだ初心者なので、そーゆーものがない。
検索しても、そんな情報は見当たらなかった。じゃー思いつくまま、書いちゃうか。
請求しても、文書がなければ、「不存在」つまり存在しないとだけしか、答が返ってこない。これは痛い。避けたい。
でも、情報開示する側としては、「不存在」とは、なかなか便利なコトバなのだろう、と思う。
『この文書、出したくないなあ。開示できないと回答すると、その理由をつけなきゃならないけど、なかなか適当な理由が思いつかないし。審査会にかけられると、結局開示しろ、と言われるかもしれないし。いっそ、探したけど、「不存在」でした、とゆーことにしちゃおうか。「不存在」に対する反証なんて、できないだろうし。「不存在」なら、審査会にもかけられないしさ』
あ、長野県庁でこういう不正が横行しているというわけではないですよ。一般論として、ロジックの問題として、可能性として、です。
血液製剤に関する情報のファイルは存在しないと明言しながら、当時の大臣が一喝したら出てきたなんていう、厚生省の事例も、ありますしね。
で、「不存在」対策として考えられるのは、こんなところかと。
1. 「不存在」と言えないよね?
これがないのは変でしょ、ないわけないでしょ、ないこと自体が問題でしょ。といえる文書。たとえば、法律・条例上の手続きとして定められている通知・報告・計画等々。
請求する側が、よく勉強している必要がありますね。
2. 先回り作戦
「不存在の場合は、不存在の理由または請求趣旨に見合う資料を、任意で提供してくださるようお願いします。その際、日付と資料作成機関名称を、明示してください」
お役所に保存文書がなくても、何らかの反応がほしいときは、こんな文句を請求書に書き足しておくと、よいかも知れません。「不存在」に対する備えを、予め講じておくというわけです。
「そんなことを書いてはいけません」とは、お役所も言いづらいでしょう。
さらに、保存文書のコピーではなく、資料提供ということは、コピー代も不要と判断される可能性もあります。
実際、小職は粘って、10円まけさせました(笑)。
まーしかし、任意ですので、提供はお役所の厚意です。出してくれない可能性もあります。
3.「不存在」と言わせよう
「先回り作戦」とは、ちょうど反対の発想。文書不存在、つまりそういう仕事はしてませんでした、と言わせるのが目的。だから、ピンポイントでせまった方が、いいですね。
例えば、あなたが、「○○事業の必要性は薄い」ということを論証する資料を集める目的で、情報公開請求するとしたら。
○○事業開始に先立って調査した諸外国の類似事例、民間で実施することとした場合の研究資料、学識経験者意見聴取資料とか。
あまりいい例ではないですが、田舎の自治体で、いちいちこんなことしないでしょう。でも、これらの請求項目と、開示結果を対照して見せれば、なんとなく「準備が十分でなかったかもなあ」、程度の感想を、読者にインプットできるかも知れません。
4.「不存在」上等!
情報公開請求の大半は、もしかするとこれかも。文書公開目録には見当たらないけど、この中に、こんな文書がありそうな気がする、あればもうけもの。なくてもいいや、不存在上等!
でも、目録の保存年限を見て、あきらめたことはないですか。
「あちゃー。ちょうど昨年度末で、保存年限切れてる。だめだ、請求しても無駄無駄」
無駄、じゃないかもしれません。お役所のスペースに余裕があれば、保存年限切れでも、その文書は捨てられていないかもしれません。
お役人というのは、不思議な性質があって、なかなか書類を捨てたがりません。「何かのときに必要かもしれない。捨てるのはいつでもできる」というわけ。
まーその「何かのとき」なんて、なかなか来なくて、やっと巡ってきたのが、情報公開請求だったりして(笑)
で、そーゆーとき、「あ、らっきー、期限切れだ、廃棄しておわりっと」と考えられる図太いお役人は、あまりいません。これも不思議ですが。厚生省の血液製剤のファイルだって、ないないと言いながら、結局捨ててなくて、出てきたでしょ。
だから、保存年限が切れていても、一応請求してみましょう。不存在上等、出てくりゃもうけもの、です。
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